この記事では、クリスタで白を透過する4つの方法を、初心者にもわかりやすく解説します。
結論から言えば、クリスタには白を透明にするための機能や設定が複数あり、目的に応じた使い分けが可能です。
描いたイラストをPNGで保存したのに背景が真っ白、ロゴや素材の背景を透明にしたい、そんなお悩みをスッキリ解決できるのが白を透過する方法です!
この記事を読めば、背景をきれいに透過してWeb用素材やLINEスタンプ作成にも役立つ実践的な方法が身につきます。
手順を丁寧に解説しますので、ぜひチェックしてみてください。
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クリスタで白を透過する4つの方法
ここからは、実際に白を透明にする4つの代表的な方法を紹介します。
それぞれの特徴を理解して、画像に合った手順を選びましょう。
- 自動選択ツールで白を消す
- 色域選択で白を透過
- 輝度を透明度に変換(線画向け)
- レイヤープロパティで白を非表示にする
方法①:自動選択ツールで白を消す
最もシンプルで直感的な方法です。
- 透過したいレイヤーを選択
- ツールパレットから「自動選択ツール(魔法の杖アイコン)」を選ぶ
- 白い部分をクリックして選択
- Deleteキーで削除
- 選択解除(Ctrl+D)
作業のポイントは以下のとおりです。
- 背景がはっきり白い場合におすすめ
- 「選択範囲」→「選択範囲を拡張」で境界を微調整するとキレイに仕上がります
方法②:色域選択で白を透過
細かい白の残りを取りたいときに便利な方法です。
- メニュー → 「選択範囲」 → 「色域選択」
- 白い部分をクリック
- 「許容誤差」で範囲を調整
- OKを押してDeleteキーで削除
以下のポイントに注意してください。
- 白に近いグレーも含めたいときは「許容誤差」を大きめに設定
- グラデーション背景などでは誤選択が起こりやすいので注意
方法③:輝度を透明度に変換(線画向け)
スキャンしたモノクロ線画の背景透過に最適な方法です。
この方法は、アナログ線画をスキャンしてデジタル着色したいときに特に便利です。
- 線画レイヤーを選択
- 「編集」→「輝度を透明度に変換」
- 自動で白が透明化し、黒線だけが残る
ポイントは以下です。
- 白い部分は完全に透明、グレーは半透明、黒は不透明になります
- カラーイラストでは使えない(色がモノクロ化される)ので注意
クリスタのアナログ線画を抽出する方法は下の記事で解説していますので、ぜひ参考にしてください。
方法④:レイヤープロパティで白を非表示にする
ラスタライズせずに白部分を透明扱いにしたい場合の方法です。
- 白を消したいレイヤーを選択
- 「レイヤープロパティ」を開く
- 「表現色」を「モノクロ」に設定
- 白をOFF(非表示)にする
注意ポイントは以下です。
- 白い部分が自動的に透明扱いになる
- ただし、レイヤー上の白い描画も消える場合があるため注意
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白を透過した画像の保存方法と注意点
白を透過させたあとは、保存形式にも注意が必要です。
保存形式 | 透過できるか | 用途 |
---|---|---|
PNG | ○ | 背景透過素材に最適 |
CLIP | ○ | 編集データを残したいとき |
JPG / BMP | × | 背景が白く戻る |
ポイント:
- Web用や他アプリに使う場合は「PNG」で書き出す
- 編集途中のデータは「.clip」で保存しておく
- 「輝度を透明度に変換」など不可逆な処理の前に、レイヤーを複製しておくと安心
クリスタの白を透過する時のよくある4つのトラブルと対処法
クリスタで白背景を透過しようとした際、うまくいかない・思った通りに消えないといったトラブルは珍しくありません。
以下に、よくある4つの問題とその原因、対処方法をまとめました。
トラブル内容 | 原因 | 解決方法 |
---|---|---|
白が完全に消えない | 許容誤差が小さい | 「色域選択」で範囲を広げる |
白以外の部分も消える | 一括選択のしすぎ | 境界を縮小して再選択 |
保存したら白が戻った | JPEGで保存 | PNGで保存し直す |
輝度変換が使えない | カラー画像 | 一度モノクロに変換して再実行 |
トラブル①:白が完全に消えない
原因:色域選択などで「許容誤差」の設定が狭すぎるため、微妙な白が残ってしまうケースです。
解決方法:色域選択ツールを使用する際に、「許容値(許容誤差)」を少し大きく設定しましょう。
または、[選択範囲] → [選択を拡張]などを使って選択範囲を広げてから削除すると、白が残りにくくなります。
トラブル②:白以外の部分まで消えてしまう
原因:一括選択で色の近い部分をすべて選んでしまい、本来残したい部分まで含まれている可能性があります。
解決方法:選択範囲を作成したあとに、「選択範囲を縮小」して境界線を内側に調整しましょう。
必要に応じて手動で不要な部分を削除することも有効です。
トラブル③:保存したら白背景に戻っていた
原因:JPEG形式で保存した場合、透過情報は保存されず、背景は白になります。
解決方法:透過を維持したい場合は、必ずPNG形式で保存してください。
JPEGでは透過できません。
トラブル④:輝度を透明に変換できない
原因:画像がフルカラー(RGBなど)のままだと、[輝度を透明に変換]がグレーアウトして使えない場合があります。
解決方法:レイヤーを一度「モノクロ」や「グレースケール」に変換することで、機能が有効になります。
レイヤープロパティで表現色を切り替えるのがポイントです。
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まとめ
クリスタで白い背景を透過する方法には、「自動選択」「色域選択」「輝度を透明に変換」「レイヤープロパティの設定」の4つがあります。
それぞれの方法に特徴があるため、イラストの用途や仕上がりのイメージに合わせて最適な手順を選ぶことが大切です。
透過画像として保存する場合は、必ずPNG形式で保存するようにしましょう。
JPEGでは背景が白に戻ってしまうので注意が必要です。
特に線画の透過には、「輝度を透明に変換」を使うときれいに仕上がります。
白の透過をマスターすれば、背景の差し替えや素材づくりがもっとスムーズになります。覚えておくと、イラスト制作の幅がぐんと広がります。
ぜひあなたの制作に役立ててくださいね。