この記事では、iPadを液タブ代わりにしてMacのクリスタで快適にお絵描きする方法を解説します。
結論から言うと、「Sidecar」を使えば、iPadを液晶タブレットのように活用でき、ペンの筆圧や描き心地も高い精度で再現可能です。
新しい液晶タブレット機材を買い足さずにiPadを液タブ化してデジタル制作環境を整えたい方は、ぜひ最後まで読んで参考にしてください。
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iPadを液タブ化してMacでクリスタを使う方法!Sidecarで設定する手順を紹介!
Sidecarを使えば、iPadをMacのサブディスプレイとして簡単に活用できます。
特にクリスタを使っている方にとっては、Apple Pencilを使った繊細な描写が可能になるため、制作の幅が広がります。
ここでは、iPadを液タブとして使うための基本的な設定手順を紹介します。
手順①:MacとiPadのOSバージョンを最新にする
Sidecarを正しく利用するためには、MacとiPadのOSバージョンが対応している必要があります。
古いバージョンではSidecarが表示されないことがあるため、まずは両方のデバイスを最新のOSにアップデートしましょう。
アップデートは「設定」や「システム設定」から簡単に確認できます。
特にmacOS Catalina以降、iPadOS 13以降が必要とされるため、それ以前のOSを使用している場合は注意が必要です。
手順②:MacとiPadを同じWi-Fiネットワークに繋ぐ
Sidecarをワイヤレスで利用するには、MacとiPadが同じWi-Fiネットワークに接続されていることが前提となります。
異なるネットワークに繋がっていると、接続がうまくいかずSidecarが認識されない原因になります。
また、安定した接続のためにはWi-Fi環境も重要です。
可能であればルーターの近くで作業する、または有線接続に切り替えることで、より快適に利用できます。
手順③:MacとiPadを同じAppleアカウントでサインインする
Sidecarを使うには、MacとiPadが同じApple IDでログインしている必要があります。
Apple IDが異なると、接続のオプション自体が表示されない場合がありますので、事前に確認しておきましょう。
Apple IDの確認や変更は、「設定」や「システム設定」のアカウント欄から行えます。
不安な場合は、一度ログアウトして再ログインするのも効果的です。
手順④:Macのメニューバーにあるタブレットのアイコンをクリック
すべての準備が整ったら、Macのメニューバーにあるディスプレイアイコン(またはコントロールセンター)からSidecarの接続を行います。
ここで「iPadを接続」などの表示が出たら、それをクリックすることでiPadが即座にサブディスプレイとして機能し始めます。
接続後は、クリスタの画面をiPad側にドラッグするだけで描画が可能になります。
Apple Pencilにも即座に対応するため、設定が完了すればすぐに作業に移れますよ。
iPadを液タブ化してMacでクリスタを使う際の5つの注意点
iPadをSidecarで液タブ化して使う方法は便利ですが、いくつかの注意点も存在します。
クリエイティブな作業をスムーズに行うためには、こうした制限やリスクを事前に把握しておくことが大切です。
以下では、使用時に気をつけたい5つのポイントを紹介します。
注意点①:Sidecar使用中は一部のジェスチャーやショートカットが制限されること
Sidecarを使用していると、iPad特有のマルチタッチジェスチャーが制限されることがあります。
たとえば、3本指でのスワイプやピンチイン・ピンチアウトなどが、Macとの連携中に思ったように機能しない場合があります。
また、Mac側のショートカットキーも一部反応しにくくなることがあるため、操作性に違和感を覚えることも。
これらの制限はSidecarの仕様上避けられないものなので、慣れるまで少し工夫が必要です。
注意点②:遅延が発生することがあり、作業に影響を及ぼす可能性があること
Sidecarを無線接続で使用している場合、描画時にわずかな遅延が発生することがあります。
特に線を引いたときに反応がワンテンポ遅れるような感覚があり、細かい作業を行うにはストレスになるかもしれません。
ネットワーク環境や周囲の電波状況にも影響されるため、なるべく安定したWi-Fiを利用するか、後述の有線接続に切り替えるのが効果的です。
注意点③:Apple Pencilの筆圧や傾き検知が完全に反映されない場合があること
Apple Pencilは非常に精度の高いツールですが、Sidecar経由での使用時には、筆圧や傾き検知の反応が不安定になることもあります。
特にクリスタのブラシ設定によっては、筆跡が思ったように表現されず、細かな描写に違和感が出る場合があります。
これはソフト側の互換性やSidecarの制限が影響しているため、設定を調整することである程度は改善できます。
どうしても気になる場合は、iPad単体でクリスタを使う選択肢も検討してみてください。
注意点④:外部ディスプレイとして使うためバッテリー消費が激しくなること
iPadを液タブとして使うと、ディスプレイ表示やApple Pencilの使用によってバッテリーの消費が非常に速くなる可能性があります。
長時間の作業を予定している場合、途中でバッテリー切れになる可能性があるため注意が必要です。
特に無線接続時はエネルギー消費が激しいため、できるだけ電源に接続しながら使用するのが理想です。
モバイルバッテリーの併用も視野に入れると安心ですね。
注意点⑤:有線接続に切り替えることで安定性を向上できること
Sidecarは無線でも使えますが、より安定した接続と低遅延を求めるなら、有線接続に切り替えるのがおすすめです。
USB-CまたはLightningケーブルでMacとiPadを直接接続することで、描画のレスポンスが大きく改善します。
また、充電しながら使えるため、長時間の作業でもバッテリー切れの心配がありません。
通信の安定性も高まるため、プロの現場でも有線接続が選ばれることが多いです。
iPadを液タブ化してMacで使うメリットを5つ紹介
iPadをMacの液タブとして活用することで、多くのメリットが得られます。
特にクリスタユーザーにとっては、Apple Pencilを使った快適な描画環境が整い、制作の自由度が格段にアップします。
ここでは、その具体的なメリットを5つに絞ってご紹介します。
メリット①:Apple Pencilで直感的に描けるから作業効率が上がる
Apple Pencilは筆圧や傾きの感知に優れており、まるで紙に描いているような感覚で操作できます。
Sidecarを使えば、iPadをそのまま液晶タブレットとして使えるため、手元で直感的に描くことが可能です。
ペンタブでは難しかった微調整や曲線も、Apple Pencilなら自然に表現できます。
これにより作業スピードが上がり、イラスト制作の効率も向上します。
メリット②:場所を選ばずに作業できるため制作の自由度が高まる
iPadとMacがあれば、カフェや旅先など、どこでも簡単に液タブ環境を再現できます。
Sidecarは無線接続にも対応しているため、ケーブルの煩わしさもなく、気軽に作業場所を変えることができます。
クリエイターにとって、気分転換しながら描ける環境は重要です。
iPadを液タブ化することで、いつでもどこでも「描きたいときに描ける」自由が得られます。
メリット③:クリスタはiPadとMacのどちらでも使えるからデータ共有がスムーズ
CLIP STUDIO PAINTは、iPad版とMac版の両方で同じファイル形式を使用できます。
そのため、iCloudやクラウドストレージを活用すれば、デバイス間のデータ共有もスムーズです。
たとえば、自宅ではMacで仕上げ作業を行い、外出先ではiPadでラフを描くといった使い分けも簡単に実現できます。
データ移行の手間がない分、制作のストレスも軽減されますね。
メリット④:高価な液タブを買わなくてもiPadを活用できるからコスパが良い
液晶タブレットは数万円〜十数万円する高価な機材ですが、既にiPadを持っていれば新たに購入する必要がありません。
Sidecarを使えば、手持ちのiPadがそのまま液タブ代わりになるため、非常にコストパフォーマンスが高いです。
Apple Pencilと合わせても、一般的な液タブよりも安価にプロレベルの環境が手に入るのは大きな魅力です。
メリット⑤:解像度が高いiPad画面で繊細な描写が可能になる
最新のiPadは高解像度のRetinaディスプレイを搭載しており、色の再現性や描写の滑らかさに優れています。
これにより、細部までくっきりと表示され、繊細な線や色の違いをしっかり確認しながら作業できます。
また、明るさや発色も非常に高品質なため、長時間の作業でも目が疲れにくく、集中力を保ちやすいのもメリットです。
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iPadを液タブ化してMacでクリスタを使う方法についてまとめ
iPadを液タブ化してMacでクリスタを使う方法について解説してきました。
「Sidecar」を活用すれば、高性能な液タブ環境を手軽に構築できます。
設定や接続の工夫次第で、描きやすさや作業効率も大きく向上します。
iPadを液タブ化してMacでクリスタを使いたい方はぜひ試してみてくださいね。
クリスタが使えるWindowsタブレットについては下の記事にまとめましたので、タブレットを検討している方はぜひ参考にしてください。
